『歩けない僕らは』予告編
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イントロダクション




回復期リハビリテーションとは、脳卒中や大腿骨頸部骨折などの急性期を過ぎた患者さんに対して、1日2~3時間の集中的なリハビリを実施して、能力を回復させた状態での自宅や社会復帰を目的とした医療のこと。

本作は、疾患ごとに国から60日〜180日間とそれぞれリハビリ期間が決められてしまっていることで、退院までの時間内でベテラン療法士と同じ成果を出せず、責任・プレッシャーを感じる、回復期リハビリ担当の新人の理学療法士(Physical Therapist、略してPT)と、彼女が初めて入院から退院まで担当する患者さんと、2人を取り巻く人々の人間ドラマを描く。

回復期リハビリ病院は、片麻痺(半身不随)になったり、場合によっては失語になったりと、食事や入浴やトイレに行くなどの普通の生活ができなくなり、元の職場に復帰できなくなるなど人生が急に変わった患者さんが多い。身体的なサポートはもちろん、精神的にもサポートが必要な患者さんを担当するのは、並大抵のことではないが、2000年に医療保険で創設され、近年新たに開院した病院も多く、どこの病院も新卒など若いスタッフが多くを占めている現状を反映した作品となっている。



あらすじ




宮下遥(宇野愛海)は、回復期リハビリテーション病院1年目の理学療法士。

まだ慣れない仕事に戸惑いつつも、同期の幸子(堀春菜)に、彼氏・翔(細川岳)の愚痴などを聞いてもらっては、共に励まし合い頑張っている。

担当していたタエ(佐々木すみ江)が退院し、新しい患者が入院してくる。仕事からの帰宅途中に脳卒中を発症し、左半身が不随になった柘植(落合モトキ)。遥は初めて入院から退院までを担当することになる。

「元の人生には戻れますかね?」と聞く柘植に、何も答えられない遥。日野課長(山中聡)と田口リーダー(板橋駿谷)の指導の元、現実と向き合う日々が始まる。



監督プロフィール




佐藤快磨(さとう・たくま) 【監督・脚本・編集】

1989年生まれ。秋田県出身。高校サッカー部マネージャーとキャプテンの苦い青春を描いた『ガンバレとかうるせぇ』(14)が、ぴあフィルムフェスティバルPFFアワード2014で映画ファン賞と観客賞を受賞、第19回釜山国際映画祭のコンペティション部門にノミネートされる。文化庁委託事業『ndjc:若手映画作家育成プロジェクト2015』に選出された『壊れ始めてる、ヘイヘイヘイ』(16)や回復期リハビリテーション病院を舞台とした『歩けない僕らは』(19)などを監督。正しい父親になれなかった青年の迷走を描いた『泣く子はいねぇが』(20)で、長編劇場映画デビュー。第68回サンセバスチャン国際映画祭コンペティション部門最優秀撮影賞を受賞、第56回シカゴ国際映画祭ニュー・ディレクター・コンペティション部門、第21回東京フィルメックスコンペティション部門などにノミネートされた。Netflixシリーズ「舞妓さんちのまかないさん」(23)の8、9話を演出。



監督 : 佐藤 快磨

出演 : 宇野 愛海 / 落合 モトキ / 板橋 駿谷 / 堀 春菜 / 細川 岳 / 門田 宗大 / 山中 聡 / 佐々木 すみ江

(C) SPEAK OF THE DEVIL PICTURES